
再生医療による薄毛治療とは?PRP発毛療法とAGA治療の違いを解説

「最近、抜け毛が増えてきた」「生え際が少しずつ後退している」「頭頂部のボリュームが減ってきた」と感じていませんか?
薄毛治療というと、フィナステリドなどのAGA治療薬を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、近年では自分の血液から作製したPRP(多血小板血漿)を頭皮へ注入する「PRP発毛療法」も選択肢の一つとなっています。
PRPには血小板やそこから放出されるさまざまな成長因子が含まれており、毛髪の成長に関わる環境への作用が研究されています。
ただし、「再生医療を受ければ必ず髪が生える」というわけではありません。薄毛にはAGA以外にもさまざまな原因があり、治療効果にも個人差があります。
本記事では、再生医療の考え方を取り入れた薄毛治療としてPRP発毛療法を取り上げ、その仕組みやAGA治療薬との違い、治療回数、痛み、リスクについてわかりやすく解説します。
AGA(男性型脱毛症)は、思春期以降に始まり、徐々に進行する脱毛症です。
AGAの発症には、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン)と遺伝的な要因が深く関係しています。
通常、髪には「成長期→退行期→休止期」というヘアサイクルがあります。AGAではDHTの影響などによって成長期が短くなり、髪が太く長く成長する前に抜けやすくなります。
その結果、
ただし、抜け毛や薄毛の原因がすべてAGAとは限りません。円形脱毛症、休止期脱毛、頭皮疾患、栄養状態などが関係する場合もあります。そのため、「薄毛だからすぐAGA治療を始める」のではなく、まず原因を確認することが重要です。
薄毛治療で「再生医療」という言葉が使われる場合がありますが、すべての治療を同じものとして考えることは適切ではありません。
再生医療という言葉は、細胞や組織の機能を利用して、損傷した組織や機能の回復を目指す医療を広く指す場合があります。
一方、薄毛治療では、
などが「再生医療」「毛髪再生医療」などの名称で紹介されることがありますが、それぞれ治療方法や医学的根拠、法的位置づけは異なります。
したがって、「再生医療」という言葉だけで治療を選ぶのではなく、具体的に何を使用し、どのような方法で頭皮へ作用させる治療なのかを確認することが大切です。

PRP発毛療法とは、自分の血液から血小板を多く含むPRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)を調整し、薄毛が気になる部分の頭皮へ注入する治療です。
当院では、患者様から採取した血液を専用キットと遠心分離機器によって処理し、血小板を調整したうえで頭皮へ注入するPRP発毛療法を行っています。
自分自身の血液を利用する点がPRPの大きな特徴です。
PRPには血小板が多く含まれています。血小板というと「出血を止めるもの」というイメージが強いかもしれませんが、組織の修復などに関わるさまざまな成長因子も放出します。こうした働きを毛髪・頭皮領域へ応用したものがPRP発毛療法です。
PRPが薄毛治療に利用される理由の一つが、血小板から放出される成長因子です。
毛髪は、皮膚の中に存在する「毛包」という器官から成長します。毛包の中では毛母細胞などが毛髪の形成に関わっています。
PRPを頭皮へ注入することで、血小板から放出される成長因子などが毛包周囲の環境や毛髪の成長に関与する可能性が研究されています。
実際にAGA患者を対象としたPRPの臨床研究やメタ解析では、毛髪密度などの改善を示した報告があります。
ただし、研究によってPRPの作製方法、血小板濃度、注入方法、治療間隔などが異なるため、治療効果を一律に評価することはできません。PRPを受ければ必ず発毛するというものではなく、薄毛の原因や進行程度などによって治療結果には個人差があります。
PRP発毛療法とAGA治療薬は、薄毛に対するアプローチが異なります。
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比較項目 |
PRP発毛療法 |
AGA治療薬(フィナステリドなど) |
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治療方法 |
自分の血液からPRPを調整し頭皮へ注入 |
医薬品を継続的に服用 |
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主なアプローチ |
毛髪・毛包周囲の成長環境への作用を期待 |
DHT産生を抑えAGAの進行を抑制 |
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治療頻度 |
一定間隔で頭皮へ注入 |
原則として継続服用 |
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特徴 |
自己血由来のPRPを使用 |
自宅で服用できる |
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注意点 |
注射による腫れ・赤み・内出血・感染など |
性機能関連症状、肝機能障害などの副作用の可能性 |
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適応 |
医師が薄毛の原因・状態を確認して判断 |
主に男性型脱毛症(薬剤により適応が異なる) |
AGA治療薬の代表であるフィナステリドは、5α還元酵素を阻害し、テストステロンからDHTへの変換を抑えることでAGAの進行を抑える治療薬です。
一方のPRPは、AGAの原因であるDHTそのものを抑える薬ではありません。そのため、「PRPとAGA治療薬のどちらが優れているか」という単純な比較ではなく、薄毛の原因に対して何を目的として治療するのかを考えることが重要です。
参考:AGA・薄毛治療
PRP発毛療法とAGA治療薬は治療のアプローチが異なるため、患者様の状態によっては医師が複数の治療法を検討する場合があります。
たとえばAGAでは、
■フィナステリド
→AGAの原因に関係するDHTの産生を抑制する
■PRP発毛療法
→毛髪の成長に関わる毛包周囲の環境への作用を期待する
という違いがあります。
ただし、PRPを追加すれば必ず治療効果が高くなるという意味ではありません。
AGAの進行度、年齢、頭皮や毛髪の状態、現在使用している薬などを確認したうえで、医師と治療方針を相談することが大切です。
PRP発毛療法は、薄毛治療の選択肢を増やしたい方などが検討する治療法の一つです。
特に薄毛が進行している場合、「どの治療を受けるか」を自分で決めてから受診するのではなく、まず現在の薄毛の原因や状態を確認することが重要です。
PRP発毛療法の治療回数や間隔は、クリニックの治療方法や患者様の状態などによって異なります。
当院では、2回の治療を基本とし、初回治療から2~3カ月後に再度PRPを注入することを推奨しています。
また、毛髪にはヘアサイクルがあるため、治療直後に毛髪が急激に増えることを前提とした治療ではありません。
治療後の経過を医師と確認しながら、その後の治療方針を検討することが重要です。
当院では、以下のような流れでPRP発毛療法を行います。
1.診察・カウンセリング
まず薄毛の状態や気になる部分などを確認します。
AGAを含め、薄毛にはさまざまな原因が考えられるため、治療を開始する前に現在の状態を確認することが重要です。
2.採血
患者様自身の血液を採取します。
3.遠心分離
採取した血液を遠心分離機器にかけ、血小板と血球などを分離します。
4.PRPの調整
分離した血液から、治療に使用する血小板を調整します。
この間、松林景一美容クリニック天神では麻酔クリームを塗って待機します。
5.頭皮へ注入
調整したPRPを薄毛が気になる部分の頭皮へ注入します。
6.アフターケア
治療後は当日の飲酒を控えます。
シャワーや入浴は当日から可能ですが、当日のシャンプーは控える必要があります。
PRP発毛療法では頭皮に注射を行うため、針を刺す際の痛みや刺激を感じる可能性があります。
松林景一美容クリニック天神では、PRPを調整している間に麻酔クリームを使用しています。
施術後に考えられる主な症状としては、むくみ・腫れ・赤み・内出血・熱感・感染などがあります。
当院では、熱感は1~2時間程度、内出血は2~3日程度で消失する場合があると案内していますが、症状や経過には個人差があります。
自己血由来のPRPを使用することは治療上の特徴ですが、自己血を使用するからといって、注射や施術に伴うリスクがゼロになるわけではありません。
治療前にメリットだけでなく、起こり得るリスクについても確認しておきましょう。
1.すべての薄毛に同じ治療が適しているわけではない
「髪が薄くなった=AGA」とは限りません。
薄毛の原因によって治療方法は異なるため、原因を確認することが第一歩です。
2.PRPの効果には個人差がある
毛髪や毛包の状態、薄毛の原因、進行程度などは患者様によって異なります。
そのためPRPの治療結果にも個人差があります。
3.AGAでは原因に対する治療も重要
AGAの場合、DHTが毛髪の成長に影響します。フィナステリドなどの治療薬は、このDHTの産生を抑えることを目的としています。
PRPとは治療の目的・作用が異なるため、AGAと診断された場合はどの治療方法が適切なのか医師と相談しましょう。
4.PRPにもリスクがある
自己血由来だからといってリスクがまったくないわけではありません。
注射に伴う腫れ、赤み、内出血、感染などの可能性があります。
5.自由診療のため費用を確認する
PRP発毛療法は保険適用外の自由診療です。
当院では、2026年8月現在、初回1本165,000円、2本253,000円、3本330,000円(税込)となっています。
2回目以降は1本132,000円、2本202,400円、3本264,000円(税込)です。
料金は変更される可能性があるため、治療前に最新の料金をご確認ください。
6.費用だけで治療方法を決めない
薄毛治療では、「一番高い治療=一番効果が高い」とは限りません。大切なのは現在の薄毛の原因や状態に合った治療を選ぶことです。
医師の診察を受け、メリット・リスク・費用などを理解したうえで治療を検討しましょう。
薄毛は見た目だけの問題ではなく、「人から頭を見られるのが気になる」「以前の髪型ができなくなった」など、日常生活の悩みにつながることがあります。
一方で、薄毛の原因や進行状態は一人ひとり異なります。
当院では、福岡・天神で薄毛治療としてPRP発毛療法(自己多血小板血漿注入)やAGA治療薬の処方を行っています。
「PRPを受けるべきか」「AGA治療薬から始めるべきか」と治療方法を自分で決める必要はありません。
まず現在の薄毛の原因や状態を確認し、ご自身に適した治療方法について医師と相談することから始めてみてください。
Q1.再生医療で薄毛は治りますか?
PRPなどを用いた薄毛治療が研究されていますが、すべての薄毛が治るわけではありません。薄毛の原因や進行状態、毛包の状態などによって治療効果は異なります。「再生医療なら必ず発毛する」と考えず、まず医師による診断を受けることが大切です。
Q2.PRP発毛療法とはどのような治療ですか?
患者様自身から採取した血液を遠心分離し、血小板を多く含むPRP(多血小板血漿)を調整して頭皮へ注入する治療です。血小板から放出される成長因子などによる毛髪の成長環境への作用が研究されています。
Q3.PRP発毛療法はAGAにも効果がありますか?
AGAを対象とした臨床研究では、PRPによる毛髪密度などへの効果を示す報告があります。一方で、PRPの作製法や注入方法などが研究ごとに異なり、効果には個人差があります。AGAの原因そのものを抑える治療ではない点にも注意が必要です。
Q4.PRPとAGA治療薬はどちらがいいですか?
単純にどちらが優れているとはいえません。フィナステリドはDHTの産生を抑えてAGAの進行を抑制する治療です。一方、PRPは毛髪・毛包周囲の環境への作用を期待する治療であり、目的が異なります。薄毛の状態を診察したうえで選択します。
Q5.PRPとAGA治療薬は併用できますか?
治療のアプローチが異なるため、患者様の状態によって医師が併用を検討することがあります。ただし、併用すれば必ず効果が高くなるというわけではありません。現在使用している薬や薄毛の進行状態などを確認したうえで治療方針を決定します。
Q6.PRP発毛療法は何回受ければいいですか?
松林景一美容クリニック天神では2回を基本とし、初回から2~3カ月後の再注入を推奨しています。ただし、必要な治療回数は患者様の状態などによって異なる場合があります。治療後の状態を確認しながら医師と相談してください。
Q7.PRP発毛療法に痛みはありますか?
頭皮へ注射するため、針を刺す際などに痛みや刺激を感じる可能性があります。松林景一美容クリニック天神では、PRPを調整している間に麻酔クリームを使用します。痛みの感じ方には個人差があるため、不安な方は事前にご相談ください。
Q8.PRP発毛療法に副作用やリスクはありますか?
自己血由来のPRPを使用しますが、施術に伴うリスクがゼロになるわけではありません。むくみ、腫れ、赤み、内出血、熱感、感染などが起こる可能性があります。治療前に起こり得るリスクについて十分な説明を受けることが重要です。
Q9.PRP治療を受けた当日にシャンプーできますか?
松林景一美容クリニック天神では、PRP発毛療法を受けた当日のシャンプーは控えるよう案内しています。シャワー・入浴は当日から可能です。また、施術当日の飲酒も控えてください。
Q10.PRP発毛療法は保険適用になりますか?
PRP発毛療法による薄毛治療は保険適用外の自由診療です。そのため治療費は自己負担となります。治療を検討する際は、1回あたりの料金だけではなく、推奨される治療回数なども確認しておきましょう。
Q11.AGA治療薬を飲みたくない場合、PRPだけでも治療できますか?
PRPという選択肢を検討することはできますが、AGAと診断された場合にはAGAの原因に対する治療についても理解しておくことが重要です。薬を使用したくない理由や副作用への不安なども含めて医師へ相談し、治療方法を検討しましょう。
PRP発毛療法は、自分自身の血液から血小板を多く含むPRPを調整し、頭皮へ注入する薄毛治療です。
近年ではAGAを対象とした臨床研究も行われていますが、すべての患者様に同じ結果が得られるわけではありません。
また、AGAの場合はDHTが発症・進行に関係するため、フィナステリドなど原因にアプローチする治療についても検討する必要があります。
重要なのは、「再生医療だから効果がありそう」という理由だけで治療を選択するのではなく、
「なぜ薄毛になっているのか」「現在どの程度進行しているのか」「どの治療が自分に適しているのか」を医師と一緒に考えることです。
松林景一美容クリニック天神では、PRP発毛療法(自己多血小板血漿注入)やAGA治療薬による薄毛治療を行っています。
生え際やM字部分、頭頂部の薄毛、抜け毛などが気になり始めた方は、まず現在の頭髪の状態についてご相談ください。
薄毛の原因や進行状態を確認しながら、治療方法を検討していきましょう。
※治療効果には個人差があります。
※PRP発毛療法は保険適用外の自由診療です。